ウィルス対策ソフトでスキャンをすると、感染してしまうウィルス。

一瞬、意味が判らないタイトルですが

あまりにショッキングすぎて、意味不明なタイトルになりましたが、こういうことです。
ウィルス対策ソフトは、ウィルスを検出し駆除するものです。
スキャンとは、いろんなデータをチェックし、ウィルスが含まれていないか確認する動作のことですが、このスキャンをかけられた際に、逆にウィルス対策ソフトがもつ欠陥を突いて、ウィルスが侵入する事例が見つかりました。
しかも、Microsoft社が提供するウィルス対策ソフトで。

このウィルス怖さとは?

通常のウィルスであれば、パソコンに侵入したプログラムが、各種プログラムやウィンドウズ自身が持つ欠陥を突いて、侵入(感染)を試みますが、今回のケースは、パソコンに侵入したプログラム自身は、侵入の機能を持っておらず、特定のウィルス対策ソフトにスキャンされた際に、その対策ソフトが持つ欠陥を突いて、自身の侵入作業をウィルス対策ソフトに肩代わりさせる、そんな状態です。
普通の感染活動なら、その様子を外から監視し、その行為(=感染)を止められる可能性もありますが、ウィルス対策ソフト自身が感染活動を行う場合、他のどのプログラムもチェックできず、ウィルス対策ソフトは何でも出来る特権を持っているので最悪です。
こういう経緯から、冒頭の『ウィルス対策ソフトでスキャンをしたら、ウィルスに感染してしまう』となる訳です。

対策状況

本件は、マルウェア対策機能「MicrosoftMalwareProtectionEngine」(MPE) が持つ欠陥で、5/10現在、Windows Updateにて緊急対応が始まっているとの情報が来ております。
マイクロソフト社が提供するウィルス対策ソフトを使っている方は、早急にアップデートが必要です。