無料WIFI (フリーWIFI)の安全性・危険性について
ご相談の多い、無料WIFIについて
当店でもよくある質問ですが、『駅とか空港とかにある無料WIFIって使っても大丈夫ですか?』みたいなご質問。提供される場所や、提供会社、提供方法などによっても条件は変わってきますが、大丈夫 (安全)なものと、大丈夫じゃない (危険かもしれない?)ものまで色々あるんです。
よく聞くワード、無料WIFIについて解説します
まず、無料WIFIと呼ばれる由来でもある、料金面での差からご説明しますね。
無料WIFI (フリーWIFI)とは
無料WIFIとは、ご自身で契約・設置したWIFI環境以外の接続環境で、特別な対価を払わずとも利用できるWIFIスポットのこと。
自身で契約している通信データ量(通称、ギガ)を消費せずにインターネットが利用できるのが利点。
契約している通信サービスなどの特典として間接的に費用が払われているWIFIサービスも、利用した際の追加費用がない場合は無料WIFIと呼ぶ場合が多い。
※ WIFIスポットとは、WIFIの電波が通じる一定の範囲のことです。
有料WIFIスポット・サービス
無料WIFIに対して、月々の費用を頂戴して専用のWIFIスポットを利用できるようにする、WIFIスポット・サービスがあります。主なものは月々300円程度で加入でき、専用のパスワードで認証して利用します。
有料WIFIサービスに属するもので、本来は月々費用を負担して加入すべきところ、特定の通信事業者と契約している特典などの恩恵で、無料で使えるという特典扱いとなる場合もあるそうです。かしこく選んで通信費用を抑えたいですね。
無料のものや有料のものまでWIFIには種類が沢山あります。
なので、通信を行っても、追加費用なしに利用できるWIFIスポットは、全て『無料WIFI』と言えます。
無料WIFIなら、どれを使っても大丈夫?安全性と危険性について
残念ながら、無料で利用できるWIFIスポットには安全なものと、危険なものが混在しています。
『使えるから、細かいことは気にしない!』なんて利用していたら、そこが危険なスポットだったということも多く、しっかりと吟味して接続し利用する必要があります。
ここでは、色々な着目で分類した、安全・危険の分かれ目について説明いたします。
最近、被害が顕著で増加中なのが、【通称】ハニーポットWIFIです。
以下、すべてのジャンルに存在する可能性があるWIFIスポットです。既存の無料WIFIと同じ名前を用いた偽のWIFIスポットで、接続してきた機器の情報を盗み見ることが目的と言われています。 無料WIFIサービスの多くは利便性を優先し、接続時のパスワードなしに利用できるタイプが多く、比較的真似しやすい (偽の無料WIFIを構築しやすい) ので標的になりやすいです。利用の際は、慎重な見極めが必要です。
比較的簡単に気付ける条件と言えば、なんでこんなところであの会社の無料WIFIが設置されているの?そんな場所でWIFI接続がされていたら要注意のサインです。
人が多く集まる公共の場所には、携帯などの通信事業者が設置した無料WIFIがあり、利用できるのが一般的です。
利用者の利便性 (ギガ数の節約) も考慮していますが、最大のメリットは通信事業者側の設備の負荷軽減です。3G/LTEの無線設備は設置に費用がかさむので、ある程度の通信量をこなす分だけの設備で済ませ、あとはWIFIなどの通信距離の短い通信設備で補う方法が一般的です。
これらの無料WIFIは、通信事業者各社が維持・管理しているものなので、比較的安全に利用できます。どのようなセキュリティーを備えているかなど細かな技術情報については、通信事業者各社のウェブページなどでご確認ください。
同じく、人が多く集まる場所や店舗には、有料WIFIスポットサービスを提供する事業者の設備が設置してある場合が多いです。大手ファーストフード店とか、大規模スーパーマーケット(モール)などでもこのようなサービスが展開されていることが当たり前のようになっています。
ご契約されているプランによっては、この様なサービスも無料で利用でいる場合があるそうなので、自身の契約をじっくり見直して、利用させてもらえるサービスがあれば活用されてみてはいかがでしょうか。
店舗などが独自に設置した『無料WIFI』には二種類あります。
ひとつは、携帯などの通信事業者などと提携して、そこから貸し出されるWIFI設備を設置して運用している場合。これはWIFI設備の設定・維持・管理などを通信事業者側で把握している場合が多く、WIFIの運用は比較的安全に行われていることが期待できます。
もうひとつは、店舗で独自に設置したWIFI機器を無料で使えるように公開している場合。店舗カウンターなどで『当店のWIFIです。SSIDがこれで、パスワードがこれです。』とメモが貼ってある場合は、こちらの可能性が高いです。この方法で設備・運用されている場合、WIFI機材のセキュリティーレベルが店舗の担当者の知識(=セキュリティーに関する知識)によって変わってしまう ことで、初期設定のまま設置・運用している場合と、ちゃんと細かなところまで吟味して設定変更・設置している場合とで、無料WIFIのセキュリティー品質が大きく変わってしまうことです。
お客様としてこの店舗のWIFIを利用するにあたって、外部からは、この無料WIFI設備のセキュリティー品質(善し悪し)は判りにくいので、ちょっと注意が必要なカテゴリーです。
他人に無料で利用させているつもりはないのですが、WIFI機器のセキュリティーの設定が悪く誰でも使えるようになってしまっているWIFIスポットの総称を指します。【通称】野良WIFI。
繰り返しますが、このWIFI機器を設置した当人は、自分のWIFI設備を無料で使わせているつもりはなく、ただ単にセキュリティー設定が悪くて誰にでも使える状態になってしまいているパターンが多いです。
悪いことを考えている人たちにも、この野良WIFIは絶好の獲物で、さらにハッキングなどの被害が合わさって『ハニーポットWIFI化』されて動作している場合も多い。
何か繋がっちゃったから、このままWIFI使っちゃおう!がとても危険な状況になっている場合が多いので、知らないWIFIには接続しないようにしましょう。
小さなお子さんたちが公園などで集まり、流行りの通信機能付きゲーム機で通信してゲームを行うことも多くなっています。そういった通信対戦ゲームで遊ぶ際にも、この野良WIFIを利用していたという事例は多くあります。親御さんの方でも、この野良WIFIに関する知識をレクチャーしてあげてください。
無料WIFIで被害に遭わないための心得
便利でお得な仕組みを安全に使うための心得です。始めのうちは無理をせず、比較的安全と言われている方法だけで、無料WIFIを利用するようにしましょう。慣れてきて色々な事が判るようになってから、色々な方法を試しましょう。
海外へ渡航(旅行)された際の無料WIFIなどにも注意が必要です。日本ではあり得ない状態のWIFIがごろごろあります。海外での無料WIFIデビューは、かなり慎重になってください。海外においては、基本的にプリベイドSIMでの運用が正解です。
接続には SSIDとキー(鍵)が必要なWIFIを選ぶ
比較的安全に、無料WIFIの恩恵が受けられる条件は、通信事業者各社が提供する無料WIFI、WIFIスポットサービス事業者が提供するWIFIスポット、これらにSSID と セキュリティーキー(鍵 =パスワード)で接続して利用する方法です。
このルールを守るだけで、かなりセキュリティー上の安全性は向上します。
SSIDだけで利用できる無料WIFIには、最大限の警戒を
不特定多数の利用者がいる無料WIFIは、使用されている無線ルーターに外部から色々と小細工をされている可能性が否定できず、ハニーポットWIFIに改竄されて設置・運用されている場合も多いと聞きます。基本的には利用しないのがベストですが、どうしても利用したい場合には、デリケートな情報を入力しない、IDやパスワードが必要なウェブページを操作しない、VPN機能(アプリ)など、自身の情報を難読化できるような環境を整えて利用するなど、全力で個人情報の保護を考えながら利用してもらいたい。
無料より高いものはない、この心得は重要
元々は自身の契約するプランのデータ量(ギガ数)が減らないようにと編み出された仕組みで、通信の安全性で見ると、途中にWIFI機材が入るせいでデータ流出のリスクは格段に上がる訳です。
WIFIを活用して、データ通信量を節約することも大事かもしれませんが、個人情報を晒してしまう危険性も生じることを肝に銘じて、知らないところのWIFIを利用することは危険、自身のデータ通信(3G/LTE)で安全に通信することも検討してください。