バッテリーは取り外せるタイプを購入する。
俺ならこういうパソコンを買うシリーズ (バッテリー)
当店の仕事の性質上、お客様から『どんなパソコンを買ったら良いですか?』『どこのメーカーを買ったら良いですか?』という質問を良く受けます。どういう着眼点で良い・悪いを表せば良いのか、お客様はどういう所を重要視するのか、意外と難しい内容になる事が多いので、細かくピンポイントで解説してゆきます。同じカテゴリーに分けておきますので、ぜひご覧ください。 基本的な方針は、修理屋さん目線で『長く修理しながら愛用するのに適した商品は?』という希望に応える形で執筆しています。
バッテリーが取り外せる機種とは?
主にノートパソコンや、タブレット系の機種で注目する項目です。
一般的に、パソコン本体の寿命よりもバッテリーの寿命の方が早く来ます。いわゆるバッテリーが消耗してきて動作時間が短くなる症状です。
バッテリーの寿命は、パソコンの使い方によっても変わってくるのですが、毎日のように使い、充電・使用を短い感覚で行っていた場合には、1~2年でバッテリーの劣化を感じられるくらいには消耗してきます。
なので、買ったパソコンを長く愛用しようと思っている方で、ノートパソコン系を検討される方は、バッテリーが取り外せるタイプを選んでおく必要があります。
取り外せるにも色々なタイプがあります。
これまでのノートパソコンに最も多いタイプで、ノートパソコンの裏側からバッテリーロックの機構をアンロックして、サッと取り外せるタイプ。
ユーザーさん自身で簡単に取り外せ、メーカーさんも代わりのバッテリーを販売している場合が多い機種です。
最近増えてきている薄型のノートパソコンで、バッテリーが内蔵されているものの取り外しのための機構がなく、バッテリー交換の際は、結構大変な分解をしないと取り外せないタイプ。ただしネジ止めで組まれているので、分解しようと思えばできる点が、c. とは大きく異なる点です。
分解などの経験がない一般の方だと、交換作業はメーカーか修理屋さんに依頼するレベルです。
バッテリー交換については、メーカー対応のみとしている会社や、交換用バッテリーが提供されていない、もしくは流通が少ない場合もある。形状が特殊なモデル、販売台数が特に少なかった機種などでは、交換用バッテリー自体がなかった事例もあるので、変わったモデルを購入する際は特に注意が必要です。
メーカー交換対応の場合は、メーカーさんなりのそこそこ立派なお値段となる場合が多く、長く愛用したいが交換には費用がかかるという傾向がある。
もちろんこのメーカー対応には、各社の差があるので、比較的評判の良い(バッテリーの供給が潤沢、購入しやすい、価格が良心的)などの情報は仕入れておく必要があるでしょう。
長く愛用したいけれど薄型の購入を検討している、という場合は『a.と b.で悩むところです。』
2in1タイプ、タブレットタイプ、超薄型タイプなどのノートパソコンでは、かなりの確率でこの c. タイプになります。
構造上はバッテリーが独立しているはずですが、裏蓋自体が接着剤などで固定されている場合が多く、そもそも一般の方では分解ができない形状です。メーカーさんへバッテリーの交換を依頼しても、バッテリー交換ではなく、同型の予備機との『交換修理』となる場合が多いです。
このタイプを選択する時点で、『自分でバッテリーを交換しながら長く愛用しよう』という選択肢は捨てる覚悟が必要です。
該当しそうな機種Microsoft Surface、キーボードが着脱式のタイプ全般。
ノートパソコンを購入する際の注意事項
最近は、ノートパソコンという分類で、色々なタイプの商品が販売されています。
c. の構造をしていても、ノートパソコンと呼んだり、タブレットと呼んだり、定義があいまいです。
メーカーさんがどのような分類で販売しているかで変わってきます。
今回のテーマである、バッテリーを交換しながら長く使うという希望が強い場合、c.のタイプを選択するかどうかが大きな鍵です。まず、c. の分類に入る商品で、リーズナブルな費用でバッテリーを交換することは事実上不可能だと思います。
バッテリーが消耗したら、メーカーさんのサポート(バッテリー交換)に頼るか、買い替えを検討するか、そういう判断をしないといけません。購入されるお客様の好みに合うのか、『バッテリーを交換しながら長く使う』この点について、あなたの希望を整理しておくと、良い買い物ができると思います。