Microsoft系のメールサービス利用時に特定の文字が題名に含まれたメールが届かない、やっかいな事例

IT系サイトで話題になっている問題です

俗にOutlook系というか、Microsoftのサービス系のメールアドレスから、特定の文字列を含む題名のメールを送信すると、送信エラーにもならず、相手にも届いていないという不思議な事象 が発生しているようです。
事例を見て『これは、あちこちで発生していてもおかしくない問題だなぁ』 と怖くなりましたので、詳細をまとめて記します。

相手に届かないメールとは?

下記の条件を満たしたメールは、相手に届かず、自分自身にも送信エラーで戻ってきません。
メールの相手から『メールが届かないんだけど・・・』と言われない限り、気づかない問題となっています。
そのメールの条件は、第一と第二のふたつの条件が存在します。

  • outlook系のメールサービスを利用してメールを送信している
    outlookアプリを除く、outlook系メールサービスを用いて、メールを送信している場合に発生します。
    これがベースになる条件です。
  • マイクロソフト系のメールアドレスを利用している
    マイクロソフト系というか、outlook系ですね。outlook、msn、live、hotmail などの文字列を含むメールアドレスが差出人になっている場合は、第一条件に合致します。
  • 題名に墨付き括弧が使われていること
    メールの題名が例えば、このような条件になっている場合。

    Re:【至急】【依頼】不具合への対処方法について

    などのように、題名の先頭が『Re:』で始まり、そのあと墨付き括弧が二組続く場合が該当します。
    自分宛に届いたメールが、既に墨付き括弧が二組【】【】と並んでいる場合に、このメールにそのまま返信してしまうと、この第二条件に合致してしまいます。

  • 送信しても、このメールは相手に届きません
    送信自体は正常終了します。送信エラーでメールが戻ってくることはありません。
    ただし相手には届きません。

最大のやっかいな点は、相手に届かないのに、送信した自分自身が気づけないということです。
相手様から『メールが届いていませんけど・・・』と言われてから気づく、非常にやっかいな問題です。
お仕事関係や、お客様へのメールがこの条件に該当してしまうと、想像しただけでも大変なことになります。

この状況への対処方法 (改善方法)

2019/12/16時点で、マイクロソフト社の方で対処(解決)はされていないようで、
メールを送信する側で、先程の第一・第二条件に合致しないよう調整する必要があります。

キーポイントは、墨付き括弧【】のようですので、この文字を他のものに置き換えることは効果的だと言われています。
全角の括弧・・・『』「」などに置換する。
半角の括弧に置き換えるなどは効果的です。

個人的な見解として、outlook系のメール送信トラブルがこれで終わるとは思っていません。
他にもこういう条件があるんじゃないかと疑っています。
とても大事なメールの返信であった場合、上記にように既知の問題に合致しないよう修正を加えることはもちろんとして、bcc などに自分自身で用意したoutlook系アカウントを記入して、実際にそこに届いたかどうかの確認をするというのも効果的です。

また、相手様に電話などで確認してもご迷惑にならない場合には、原始的な方法ですが『メールの返信をお送りしましたが、届いておりますでしょうか?』と問い合わせるのが一番間違いないです。

この問題はいつごろから発生しているのか?

正確なところは判りませんが、
同様のトラブル事例を紹介しているサイトをぐるっと回ってきたところ、秋ごろとか、11月ごろからとかの記載がありました。この手のトラブルは、メールをたくさん送信するところでしか問題になりにくいので、時間が経ってから問題が判ったりすることが多いのですが、おそらく数カ月単位で継続して発生している問題のように思います。

現状の確認と再現実験

2019/12/18 12:00 問題を知ってから2日経ちましたので、
改善されたのかも含めて、再現実験を行いました。
1.一般ブロバイダ nifty から、墨付き括弧を二組使ったメールを、outlook.jp に宛てて送信。
2.outlook.jp で受信された。
3.outlook.com を用いて、差出人 outlook.jp から nifty のメールに返信。
これで、Re: 【】【】の条件が成立する。
4.nifty 側で返信が確認できない。(問題は継続して発生中。)

直っていませんでした。

電子メールが当たり前のようにある時代だからこそ

初歩的な確認も含めて、大事なメールの返信には必要に応じて確認が必要と認識しておきましょう。
手元にエラーメールが戻ってこないから届いただろうというのは、危険な場合があります。
大事なメールであるときは特に、最新の注意を払ってください。

それにしてもやっかいな問題です。
いつ頃から発生していた問題なのか、想像しただけでもぞっとします。