宅配便各社から電話がかかり、住所や氏名を確認される詐欺が流行中か?

他県に住む知り合いから聞いた話しです

宅配便※のドライバーさんから電話があり、以下のような内容を聞かされたそうです。
※ ここでは社名は関係ないので伏せますが、有名宅配業者の名前を名乗ったそうです。
『宅配便のドライバーですが、お届け物に貼られている伝票が雨で濡れてしまって、読み取れなくなりました。お手数ですがご住所とお名前を確認させて頂けませんか?』
物腰は丁寧だったので一瞬答えようと思ったのですが、【変わった電話がかかってきたら、即答せずに折り返すこと】とご主人から言われていたそうで、かけ直す旨を伝えて電話を切ったとのこと。

今回の事例では、この対応が正解でした。
これは個人情報を盗む新手の詐欺だったのです。

なぜ詐欺なのか?

ボイントを整理してみましょう。

電話番号だけ読み取れて、 それ以外は読み取れないなんてことあるの?
バーコード読めれば、自社のお荷物管理情報にアクセスできるでしょ?
送り状の控えがあるはずなので、宅配便社内でなんとかするはずでは?
お届け物に貼ってある伝票に損傷が発生しお届け先情報が判らなくなった。そういう事例は以前から同様にあったはずで、通常は宅配便の社内でフォローするのが正解じゃないかと。実際に送り伝票などや、仕分けの際に伝票にアクセスした情報などもあるでしょうから、お届け物に貼った伝票破損=お客さまに問い合わせ、にはならないはずです。

ドライバーさんが直接、個人情報を聞き出すの昨今のコンプラ的にどうなの?
百歩譲って宅配便業者さんから配達先への問い合わせが必要になったとして、このご時世、ドライバーさんから直接ではなく、しかるべき部署からお客さまに問い合わせという手順にして、個人情報の扱いは慎重にしてますよ、のアピールはしているはずです。

今回は詐欺だろうという結論

電話を切った後でご主人に連絡をし、ご主人が帰宅後に、最寄りの宅配便の支店に連絡をしてみたそうです。
連絡先住所が判らず、配達できなかった荷物はありましたか?と。ここで該当する荷物が無かったことで、個人情報を聞き出そうとする詐欺であったことが判明しました。

ご自分でも判別可能な詐欺の事例

こんなあからさまな事例でしたら、その場で対応が可能です。

❌ 宅配の伝票には書かないであろう、電話番号に問い合わせが来た。
❌ ここ最近、届く予定の荷物はないはず。

逆にこういう質問や判断をするのも効果的

ご自身で突き詰める方法は推奨しません。
基本は『あとで折り返しします』で、いったん電話を切るのが正解です。

もしその場で確認するなら、以下のような内容も参考にしてください。

🔴 差し出し人や、商品名などの情報は判りますか?
🔴 読めるところだけでも、読んでみて下さい。
このトラブルの信憑性を確認する方法はけっこうあります。

→ 電話番号だけがバッチリ読み取れて、宛て先住所、氏名、それから差出人氏名や住所、お品物の種類まで一切読み取れない、そんな小説やドラマのような変わった事例が起こるのかどうか?確率的に低い事例です。
お届け物は手元にないとか、こちらの質問に答えなかったら、後で電話しますで終了させて構わないと思います。

🔴 クール便や冷凍便ですか?
→ 文字は読めなくても、伝票の色やフォーマットでも判る内容を質問してみます。相手が想定していない質問をされて、自然な対応ができるか試してみるのも手です。シンプルに生ものや要冷蔵商品を注文していない方でしたら、ここで判明するかもしれません。

🔴 そもそもSMSでなく、通話でかけてくる理由?
→ ちょっと今、時間がないのでSMSで送っていただけますか?折り返します、みたいなことを言って相手がどう対応してくるか?
考えてみたら、SMSで用が足りる案件ですよね。なぜ電話をしてきたかについても考える必要がありますね。