お客様からご相談を受けた内容です

当店ではパソコンやインターネットサービスについて、色々なご相談を受けています。
今回は当店スタッフが気になった、印象に残った事例の中から『皆様にも有益である』と思われた内容を記事にします。

ご相談の内容

ご相談の概要は以下の通りです。

急ぎ提出しなきゃいけないんだけど、うまくいかなくて・・・
ETC利用照会サービスを利用し、ETC利用の明細書 (利用証明書) を発行して、お仕事で使われているとのこと。
ちょっと前までは、紙に印刷して書類に添付して使っていたそうなのですが、このご時世、『PDFでファイルを添付してほしい』という依頼があって、改めてPDFでファイルを作成しようとしたのですが、いざ、利用証明書の発行ボタンを押すと、日時や利用区間の項目が空白のファイルが表示されちゃって、これじゃ利用できないんですよ。

お客様の方でも、ETC利用照会システムのサポートにも問い合わせてみたそうですが、早い段階でサポートの方から『うちのシステム側の問題ではないので、お客様のPCの設定を確認して下さい・・・』と言われてしまい、お客様は、『そうだ。困ったときのパソコン360だ。』ということでご来店となりました。

調査と分析

状況1. 印刷すれば、ちゃんとした利用証明書が印刷できる

お客様からは、印刷すればちゃんとしたのがプリントできるんで、今回PDF ファイルを作成しようと思うまでは今回の症状には気付かなかったとのこと。
我々スタッフも、『印刷ができるなら、ちゃんとしたデータがシステム側から届いている』ことなので、ETC利用照会システム側には罪はないだろうと思いながら調査を開始しました。

状況2. Edgeが悪いんじゃないの？

半分冗談ですが、この手のトラブルはだいたいEdgeが悪いと思っていましたので、早い段階で『ほかのブラウザーだとどうなるんだろう？』というテストを実施しました。
Google Chromeで試しましたが、Chromeでは利用証明書の発行を押して、ちゃんとした証明書が画面に表示されました。ここでPDFとしてダウンロード (もしくは印刷からPDFで保存) をすれば無事解決だ！と思った時、もうひとつの問題が見つかりました。

状況3. PDFを確認すると、中身が空白の証明書だった

閲覧テストを簡単にしてしまった不手際があったのですが、EdgeでPDFを開くと、日付や利用区間の情報がすっぼり抜けている、あの利用証明書が表示されました。Edge側で作成したPDFはともかくとして、Chrome側で作成したものも同様で、さすがにこれは『理屈が合わない』ということで調査をしなおすことに。

状況4. 客観的にPDF ファイルがおかしいのか？

困ったときのAdobe様。PDF readerをダウンロードして、今までテストで作成したPDFを一斉点検しました。
その結果は、『全てのPDF は正しく情報が含まれている状態で、利用証明書が保存されていました。』
ここまでのテストでやっと、ETC利用照会システムは完全に無実である、ということが判明。

状況5. じゃあ、だれが悪いのか？

一言で言うと、『EdgeのPDF表示に関する機能が悪い』ということになります。
セキュリティー関連の設定の影響かもしれませんので、確固たるポリシーのもとで行っている仕様かもしれませんが、トラブルの根本はこれです。

対処方法

ETC利用照会システムは、Google Chromeで利用する

このChromeブラウザーでアクセスすれば、システム上で利用証明書の発行処理をしても、閲覧画面でも正しい内容が表示されます。
手間隙を考えると、Chrome 利用を推奨します。時間がある人は、どうしてEdgeではダメなんだろうという着目で追いかける問題が残ります。

PDFの確認には、Chromeか、Adobe Readerを使う

Windows 11の場合、メーカーバンドルのPDF 閲覧可能な製品がインストールされていない条件で、標準のPDF閲覧は『Edgeで閲覧する』設定になっています。Edgeで閲覧すると、誤ったPDF のように表示されるのでこれを避けます。
✅ 拡張子ごとに、利用するアプリを選べますので、そういう設定を行うか、
✅ ファイルを右クリックから、【プログラムで開く】からChrome を選ぶか、
✅ Adobe readerをダウンロード、インストールして、標準のビューワー(閲覧ソフト)として設定するか、
で対応してください。

雑感

電子帳簿取引の浸透により、ETCの利用明細 (利用証明書) をPDFのような電子ファイルでやりとりすることが当たり前になりつつある、今日この頃。年末が近づいてきたこともあって、このようなご相談が増えてきました。

EdgeでETC利用照会システムで生成したPDFを開くと、どうしてあのような状況になるのか？という点については、継続して調査が必要ですが今回はお客様がお急ぎであったことと、代替ブラウザーでも構わない (Edgeを使うこだわりは無い) ということ仰っていましたので、深掘りはしていません。
他のシステムでも同じような症状が出て、調査依頼が続くようであれば深掘りして調査したいと思っています。

とにかく、この時期にこの情報があると助かる方も多いのではないかと思い、記事を作成しています。
誰かの役に立てば幸いです。