プロバイダのメールアドレスだけを残したい、取得したい場合
プロバイダを変更・解約するが、メールアドレスだけは残したい場合
通信事業者(プロバイダー)は沢山あり、長くインターネットを使っていると通信事業者を変えたいと思う場面も生じてくると思います。そんな時、意外とちゃんと対応できてない大事なことがあります。それが、プロバイダーから貸与されているメールアドレスの取り扱いです。
各種登録などで利用されている場合が多く、プロバイダ解約後にこのメールアドレスが必要になる場面が少なくありません。適切な方法と順番で、これらのトラブルに見舞われないよう注意してください。この記事はそんな場面で参考になりそうな情報をまとめています。
純粋にメールアドレスの契約だけをしたい場合
ほとんどの場合、プロバイダとインターネットの通信契約をすると、メールーアドレスが一個おまけで付いてくる ことが多いので、このプロバイダから提供されたメールアドレスを使い続ける方が多いと思いますが、これにまつわるエトセトラをまとめました。
すでに通信環境はあるので、メールアドレスだけ取得したいという方にも有益な情報を追加しました。
プロバイダの契約を変更する前後で、大変役に立つ情報ですので じっくり読んで頂ければと思います。
目次
プロバイダの契約先を変えたいが、メールアドレスは維持したい場合
色々な事情で、インターネットのプロバイダ契約を変更する場面があると思います。
でも、プロバイダとの契約を解約してしまうと、今まで使っていたメールアドレスも一緒に使えなくなるので、これだけは避けたい! そういうことに気づかずに解約してしまい、トラブルが発生するのも事実です。
プロバイダ各社は、インターネット通信契約+メールアドレスというプラン以外にも、メールアドレスだけを提供するプランがある場合がほとんどですので、通信契約全体を解約するのではなく、プラン変更でメールアドレスだけを温存させる(残す)ことが可能です。
昨今、サイトやサービスを利用する際のIDやアカウントに多い作法ですが、メールアドレスが会員IDの代わりになっていたり 、設定変更時など重要な場面での連絡先(多要素/追加認証など)に設定されていることがほとんどです。
事前にメールが届かないと、メールアドレスなど重要な会員情報の変更はできないのです。
これを意識せずに、メールアドレスを先に解約してしまうことで、とても面倒な作業が発生して大変です。(会員資格が復活できない場合もあります。)プロバイダ変更・解約の計画が持ち上がった場合は、解約時期と各種情報の変更との順番に十分注意して、作業を進めて下さい。
メールアドレスの残し方 (よくある事例)
手順の流れをまとめます。
(1) プロバイダを変更する計画が持ち上がる。(これを『旧プロバイダと呼ぶ』)
(2) 旧プロバイダで、メールアドレスだけの契約ができるか調べる。
→ (2)が『できる』という前提で先の説明をします。
(3) 旧プロバイダに、総合的な通信契約からメールアドレスのみの契約に切り替え申請する。変更時期は次の新しいプロバイダの開通時期と合わせて調整する。(インターネットが使えない、空白の期間が出来ない様に注意する。)
(4) 新プロバイダによる通信が開通する。
(5) 旧メールアドレス、新メールアドレスの両方が使えるようになる。
(6-a)将来、旧メールアドレスを廃止しようと思っている場合
旧メールアドレスを将来的に解約する方は、旧メールアドレスで登録しているサイトなどの情報を新メールアドレスに切り替えるなどして、旧メールアドレスへの依存を完璧に終わらせる。(ひとつでも残ってしまうと大変なことになるので細心の注意が必要です。) 切り替え確認が済んだら旧メールアドレスの解約を開始。(充分な期間を取っておくことは重要です。)この手の細かい作業が苦手な方は(6-b)のメアド温存コースをお勧めします。
(6-b)今後も旧メールアドレスを利用し続ける場合
新・旧メールアドレスの両方を維持。もしくは旧メールアドレスのみを活用して、新メールアドレスは遊休アドレスとして扱う。新メールアドレスに依存する設定などがなければ、さらに次のプロバイダ変更は楽になる。(旧メールアドレスを継続するだけでよくなる。)色々なメールアドレスをあちこちで使ってしまうと、収拾がつかなくなって色々と大変になります。
メールアドレスの残し方 (変化球バージョン)
前の章で(2) のところで、メールアドレスだけの契約に変更できない場合、以下のような手順が代替手段となります。
(1) プロバイダを変更する計画が持ち上がる。(これを『旧プロバイダと呼ぶ』)
(2) 旧プロバイダで、メールアドレスだけの契約ができるか調べるが、その契約ができないことが判明。
(3) 旧プロバイダへの依存を断ち切るための作業を先に実行する。具体的には、
・通信契約は、しばらくの間、旧プロバイダのまま継続。
・新プロバイダの候補先で、メールアドレスだけを先に取得(契約)する。
・メールアドレスは無料のものは選択しない。
(4) 今後、メインのメールアドレスとする契約を、単独契約として行う。(下記に記すメールアドレスのみの契約)
(5) 新メールアドレスが使えるようになったら、旧プロバイダのメールアドレスに依存するものを、新メールアドレスで登録し直す。(会員登録とか、アカウントの緊急連絡先とか)
(6) しばらく利用してみて、旧メールアドレスに連絡がこなくなることを確認します。この期間は人によって適切な期間で確認してください。取りこぼし(変更のし忘れ)があった場合を想定することが必要です。個人的に友人の手伝いをした時には12カ月かかりました。
(7) 本来行いたかった、プロバイダの変更を再開する。
プロバイダ各社のメールアドレス取得方法
メールアドレスのみの契約に変更する方法と、新規にメールアドレスだけを取得する方法についてまとめます。ここでは基本的に30年くらいは続いている老舗プロバイダしか紹介しません。 安さが売りなだけのプロバイダの場合、サービス品質も低いことが多いので(個人的な感想です。)やはり数十年続いているプロバイダは、安定感が違いますよね。時間があれば追加してゆきます。
@nifty(ニフティー)の場合
他の方法で通信手段が確保できているなら、『@nifty基本料金』250円(税別) の契約がメールアドレスを維持できる最低料金です。
『@nifty基本料金』は、新規に単独で申し込めますので、プロバイダのメールアドレスだけ取得したい、という方にもお勧めです。@nifty自身のプロバイダを退会される場合は、このプランに変更すればメールアドレスは維持できるはずです。(解約時には事前にプロバイダにも直接ご確認ください。)
一言コメント。 個人的には、ニフティーのメールアドレスは、アドレス全体の長さが短いので、入力するのも、伝えるのも、名刺などに書くのも楽でお勧めです。 【例】xxx00000@nifty.com
また、『エイリアス機能』で別名のメールアドレスをひとつ取得できますので、こちらも便利な機能のひとつです。
【例】契約時のアドレスは xxx00000@nifty.com で、エイリアスが、pasokon360@nifty.com なんていう設定が可能。
(メールボックスは共通なのでどちらのメールも同じところに届きます。)
→ Link@niftyを解約した後も、メールアドレスだけ使い続けたいのですが、何か方法はありますか。
→ Link@nifty:料金コース一覧
ocn (オーシーエヌ)の場合
メールアドレスのみの契約に移行させることは可能。費用は 250円(税別)
新規に申し込む際の契約は、『OCN バリュープラン』に新規加入でメールが利用できます。250円(税別)
→ Link他のプロバイダに変更しても、OCNのメールアドレスをそのまま残したい
→ LinkOCN バリュープラン
Plala (ぷらら)の場合
プロバイダ変更に伴う、メールアドレスの継続方法ですが、メールアドレスが一つだけか、複数個かで必要な手順が異なります。
一つだけを継続させる場合、『ぷらこみ0』へ移行することで継続が可能 200円(税別)
複数のメールアドレスを継続させる場合、『ぷららライト』に契約を変更したのち、オプションの複数メールアドレス設定で、必要な数だけ継続して頂きます。 200円(税別) / メールアドレスひとつ毎に
新規にメールアドレスだけ取得する場合、『ぷらこみ0』へ新規加入することで可能 200円(税別)
→ Linkぷららを退会したいがメールアドレスは引き続き利用したい。
プロバイダごとのメール機能 抜粋
プロバイダ名 | メール ボックス 容量 | 添付 サイズ の上限 (送信) | 添付 サイズ の上限 (受信) | 保存 期間 | 特記 事項 |
---|---|---|---|---|---|
@nifty | 5 GB | 20 MB | 20 MB | 無制限 | 添付することが多い人には不向きかも(※) |
ocn | 10 GB | 100 MB | 100 MB | 無制限 | メールボックスが大きい |
plala | 2 GB | 20 MB | 無制限 | 無制限 | 月々費用が安いが、メールボックスも小さい |
※ 添付サイズの上限 について留意事項。電子メールのマナーとしては、メールの送り先(相手様が加入しているプロバイダ)のことを考慮して、20MB未満の少ない添付で行うのが(トラブル防止の意味を込めて)慣例です。自分のプロバイダが100MB送れるから、どの相手にも100MBの添付送信ができるという意味ではないことを意識しておいてください。→ ここに記載された容量は、あなたがメールを送る・メールを受ける際の、あなたのプロバイダによる制限です。送ったメールが相手様に届く時、相手様が送信する時は、相手様が契約するプロバイダの制限というものがありこれも影響します。ここに記したデータ量を添付し送れる・受け取れるという意味では、必ずしもありませんので注意が必要です。
メールアドレス単独で申し込む際のランキング
@Nifty・・・メールボックスはまぁ平均的な容量です。受信・保管がメインの方には向かないかもしれません。添付サイズの制限が厳しいので、添付をして送ることが多い人には不向きかもしれません。
メールアドレスはかなり短く、すっきりと短いメアドが好きな方にはお勧めです。
エイリアス機能(メールの別名設定)は、同一メールボックスでふたつのメールアドレスが持てるので、メインとサブでアドレスをふたつ持ちたい人も、費用はメール一つ分で済むので、活用次第ではかなり便利かもしれません。
ocn・・・メールボックスも大きく、送受信時の添付ファイルサイズも大きいので、仕様は良いです。
メール設定は若干トリッキーなので初心者向きとは言いにくいですが、言い方を変えるとセキュリティーに気をつかっているとも言えます。メールをサーバに溜めることが多い人には、お勧めできます。
Plala・・・維持費が安いので、あまりメールのやりとりが多くない方にお勧めです。とりあえずメールアドレスを維持しておきたい人向きです。メールボックスが小さいので、受信が多く溜め込むことが多い人には不向きかもしれません。
この記事は、2018年の夏に書かれたものです。
契約コース名称・条件・価格などが変更となる場合があります。実際に手続きを行う前に現在の情報をご確認の上お手続きください。