Windows起動時に、0xc000000f の表示で停止する件の対処方法
Windows起動時に発生する 0xc000000f エラーコードについて
Windows起動時、リカバリー(DtoD方式)起動時などに発生しやすいこのエラーについて解説します。
検索で得られる手順・方法とは異なるものが含まれますので、参考にしてください。
注意すべきこと 物理的なHDD/SSDの故障によって、このエラーコードが発生していた場面を複数回見ています。データの保護が優先される場合は、Windowsの起動を回復させるための作業は後回しにして、『データ復旧』に全力を傾けてください。
エラー発生時の画面 (情報)
このエラーの対応をする中で、Windowsの大規模なアップデート後に発生しやすいエラーという印象があります。
勝手な想像ですが、大量にデータの読み書きした後で生じやすいのかもしれません。
日本語で表示されるエラーメッセージの例
回復
お使いのPCまたはデバイスは修復する必要があります。
要求されるデバイスが接続されていないか、デバイスにアクセスできません。
エラーコード:0xc000000f
他のパターン
必要なファイルが見つからないか、ファイルにエラーがあるため、アプリケーションまたはオペレーティングシステムをロードできません。
英語で表示されるエラーメッセージの例
Recovery
Your PC/Device needs to be repaired
The Boot Configuration Data for your PC is missing or contains errors.
File: \EFI\Microsoft\Boot\BCD
Error code: 0xc000000f
メーカー・モデルによっては、このような英語メッセージで表示される場合も。
共通情報はエラーコード 0xc000000f
『PCは正しく起動しませんでした』
『BCDが見つからないか、壊れています。』
『システムの修復が必要です』
などの表示と共にに、エラーコード 0xc000000f で停止する事例について解説いたします。
当店で対応する案件の中では、○○アップデートなどの大規模アップデート時に発生している割合が多い事例として認識しています。
Windows 7/8.1 からアップグレードして、Windows10を利用されている方は特にこの情報をご参照ください。
大事なことは優先順位を考えること
エラーへの対処方法は、その目標によって作業内容が異なります。データの救出が最優先なのか、パソコンのWindowsさえ起動してくれればデータはどうでも良いのか? ここが分岐点です。
全てにおいてベストな答え(方法)はなく、いずれかに重きを置いて (いずれかを犠牲にして) 対処しなければなりません。
エラーが発生した時の優先順位は、『中のデータが一番大事!』なのか、『ウィンドウズが再び動作すればいいだけ』のか、判断をすることが、もっとも大きな選択です。
『えっ?ウィンドウズが復活すれば、データも大丈夫なんでしょ?』と疑問に思われる方もいらっしゃるかと思います。確かに結果論として、書かれている手順で無事システムが復旧すれば、データも無事である可能性は高い訳で、そういうことになるんでしょうけど、それは一種のギャンブルなんです。そういう方法で直ることもあるよ、その程度のものです。
ただし、HDD の故障が起因となっているトラブルについては、『ウィンドウズが再び動作するように修復させる』ことは、悪い選択肢だと思います。 エラーが表示された瞬間には、これらの違いが判別できないので、中のデータが最重要な方にとっては、現状のまま速やかにデータを救出することを検討する必要がある訳です。
条件が合うときの暫定対処
以下のような条件が重なった場合、次回正常に起動した際にデータのコピーを作成した上で、そのまま様子見でもかまわないかもしれません。
(これは私見です。最終判断はお客様各人の判断となります。)
✅ 大規模アップデート(※)が終わった直後の再起動でエラーが発生した。
※ バージョン番号が変わる大きな修正プログラムのこと。
✅ 再起動させたら正常に起動した、エラーの再現性は無い。
当方で把握している事象でも、圧倒的に大規模アップデートが終わったあとで発生しています。
再現性のないものについては、その後も正常に動作していますし、ストレージの検査などでも異常は見つかっていない事例でした。緊急性が高いトラブルか否かの初期判断として、再起動でエラーの再現性があるかどうかはひとつの目安になると思います。
インターネットの情報はシステムの修復ばかり
インターネットでこのエラーコードを検索すると、BCDの修復について色々と情報が得られると思います。
目にする情報の多くは、パソコン自体の故障はあまり考慮せず、BCD領域の論理的なエラーであることを前提に、その論理的な情報の修復に重きを置いています。
言い換えると、パソコン内のデータを保全ではなく、ウィンドウズの修復に重点を置いた方法です。(論理的な故障を想定しているので、その論理的な問題を修復すれば、元通りになる(=事前のデータ救出を重要視していない)という想定です。)
要約すると、先に述べたようなHDD故障 に起因して、このエラーが発生していた場合、このような方法でシステムの修復を試みると、HDD にとどめを指す可能性が高まります。
インターネットの情報を試す前にぜひ、慎重なご判断を
あなたが目にした情報は、どういう前提で、何を解決するための手順・方法なのか?それを見極めるよう気をつけてください。データを最優先で保護する方法と、取り急ぎウィンドウズが復旧させられないかを試す方法とでは、順番や方法が異なります。
じっくりと検討して、一人一人に合った方法で、チャレンジしてください。