回復ドライブ
回復ドライブについて
この機能自体は、Windows 8の頃から搭載されていたのですが、あの頃はリカバリーディスクによる回復手段を提供しているメーカー・モデルがほとんどだったので、あまり注目を浴びることはありませんでしたが、Windows 10が登場してから、リカバリーディスクによる回復方法を提供せず、回復ディスクによる回復手段のみとするメーカー・モデルが増えて参りました。
利用する場面は似ていますが、リカバリーディスクと回復ドライブは異なるものですので、注意が必要です。
ここに記載した情報には誤りがない様努めておりますが、万が一情報に誤りがあった場合にはご容赦ください。ここの情報を利用する際はお客様の責任において利用してください。利用されたことによって生じるいかなる不利益も、当方では責任を負いかねます。
回復ドライブとは何か?
パソコンにトラブルなどが発生し、購入時の状態や、正しく動作していた時の状態に戻したい時に使用するものです。
購入直後に作成した回復ディスクは、ほぼリカバリーディスクの代用品として認知されています。メーカー各社もリカバリーディスクを作成する手段を提供しないモデルの場合、この方法を使って回復ドライブを作成するようマニュアルに記載されています。
※回復ドライブのこと自体を記載していないメーカー・モデルも存在します。(パソコン本体に備わっているリカバリー手段のみを解説しているケース。)
※ ウィンドウズなどのバージョンが上がった(更新された)あとで作成した回復ディスクは、ベースとなるウィンドウズの内容が新しくなっており、より最新の状態で回復させることができまが、メーカーが販売した時点のウィンドウズとは異なるバージョンであるため、厳密な意味でリカバリー(= 購入時の状態に戻す)ではないんじゃないかということでもあります。これは回復ドライブを作成する上で気にしておく大事な要素であり、使い方によっては良い点にも、悪い点にも映る仕様となります。
→ 当店サイト内で『回復ディスク』を🔍検索 → 当店サイト内で『回復ドライブ』を🔍検索
作成を検討する優先度について
新品パソコンで、リカバリーディスクの作成機能を有している場合は、回復ディスクよりもリカバリーディスクの作成を優先してください。 両方作成しておくのも有効な手段です。
新品パソコンで、リカバリーディスクの作成方法が備わっていない場合は、回復ディスクを作成してください。ディスクイメージと両方作成しておくのも有効な手段です。
中古パソコンで、リカバリーディスクが付属していなかった場合や、リカバリーディスクの作成手段が絶たれていた場合は、回復ディスクを作成するか、ディスクイメージを作成するのが良いでしょう。個人的にはディスクイメージをお勧めします。
余談ですが、当店の推奨パターン
メーカー指定のリカバリーディスク と ディスクイメージ のふたつを作成する方法か、
回復ドライブ と ディスクイメージ のふたつを作成する方法のいずれかです。
ディスクイメージは、個人データ領域も含めてしまうので、初回設定直後、インターネットやプリンターなどの設定が終わって、個人情報を入れる前に行うのが良いでしょう。
回復ドライブの作成、実行方法
Windows内の表示でも、『回復ドライブ』『回復メディア』と言葉の揺れがありますが、いずれも同じものを指しています。
標準のアイコン列にはこの回復ドライブのアイコンは存在しません。
次のいずれかで検索して呼び出し、実行する必要があります。
1. 左下のコルタナ(Cortana)検索窓 から、『回復』を検索し、検索結果に表示される『回復ディスクの作成』をクリックする方法。
2. コントロールパネル を起動し、右上の検索窓から『回復』を検索し、検索結果に表示される『回復ディスクの作成』をクリックする方法。
Windows10 の標準構成ですと、コルタナ検索窓が存在しているので、ここで検索するのが一番手間が省けます。
※コントロールパネルは標準の構成では、すぐにアクセスできないところに配置されているため。
回復ドライブのアプリ内で指示を進めていくと、選択肢が表示されます。『システム ファイルを回復ドライブにバックアップします』というチェックボックスに ✅ を付けてください。これを設定しないと、ここで言うリカバリーディスクの代わりになる回復ディスクは作成されません。
これ以外は、『次へ』で構いません。
パソコンに詳しくない方以外は、そんなに迷うところは無いと思います。
ただ意外に時間がかかるので、何時間かお時間がとれるときに行ってください。
Windows 10上の表示を始め、16GB 以上のUSBメモリで作成可能とありますが、経験上、32GB 以上でないとエラーする場合があります。
最近のUSBメモリ価格では、16GB と 32GB には価格差はあまりないので、32GB を推奨します。
当店のように、日常的に回復ディスクを作成しているとかなりの頻度で遭遇しますが、この回復ディスクの作成には結構時間がかかります。
数時間という表現でも大げさでないくらいの時間です。当店スタッフもこの機能を動かす場合は、回復ディスクの作成が始まると、席を外して他の仕事にかかります。で、しばらくして戻ってくると『回復ドライブの作成中にエラーが発生しました。』という表示でエラー停止していることがあります。
経験上、(1)パソコンとUSBメモリの相性、(2)USBメモリの不具合、(3)パソコンの不具合がありますが、新品のパソコンに限って言えば、可能性が高いのは(1)です。USBメモリが新品でない場合は(2)も十分にあり得ます。(当店調べ)
もちろん、(2)USBメモリの故障(初期不良)である可能性もありますが、当店で検出したエラーの場合、全てにおいてUSBメモリ単体のテストでは問題は検出されず、パソコンの条件を変えて再度実行することで、回復ドライブの作成は正常に終了したりします。
※ 個人的に回復ドライブをいまひとつ信頼できない理由のひとつが、回復ドライブ作成時のエラー発生の多さです。エクスプローラなどの読み書きよりも意図的に読み書きの基準を厳しくして処理しているとも思えないので、このプログラム自体に何か特殊な厳しさがあるんじゃないかと推測しています。
同じ組み合わせでは、再びエラーすることが多いと感じていますので、店頭での作業では、USBメモリーを交換して、Windowsを再起動して、作業を再開しています。
一般的には、他に色々なプログラム(常駐ソフトなど)が動作している場合に、回復ディスクのプログラムがエラーする可能性が高くなります。
当方では実際に遭遇していませんが、USBメモリの不良ではないが、回復ディスクで使用するとエラーしてしまう、相性問題のような事象もあるそうです。
富士通のサポートサイトにあった情報ですが、古いウィンドウズをアップグレードで更新した方法でWindows 10が動作している場合、その環境下で作成した回復ディスクでは正しく復元できないそうです。
スポンサーリンク参考リンク
回復ディスクに関係しそうな情報をまとめます。
他社のサイトにリンクいたしますので、興味があるものでしたら参考にしてください。
→ Link富士通サポート 【Windows 10】 回復ドライブの作成に失敗します。
Windows 7がインストールされていたパソコンを、Windows 10にアップグレードした場合、その環境で作成した回復ディスクは正しく動作しないという情報があります。この条件に合致する場合は、回復ディスクではなく、ディスクイメージなどの回復手段を検討された方が良いかもしれません。
→ LinkWindowsサポート 回復ドライブを作成する
一般的な回復ドライブの操作方法、呼び出し方法が記載されています。